あなたの肩書きなんですか?


先日、名刺作りワークショップを体験してきました。

ワークショップタイトルは

「名刺作り〜あなたの肩書きなんですか〜」というもので、

ファシリテーターは橋本市にbooka(ブウカ)という

アトリエを構えておられるご夫婦です。

 

 

私自身30年近く「表現教育家」という名前でやらせていただいてますが、

その肩書きで今の自分の仕事がすべて表せているかといえば、

そうではない気がしています。

今現在のふりかえり、これからの仕事の方向性を考えるきっかけとして

早速参加してみました。

 

今回のワークショップはあらかじめ用意された質問項目に書き込み、

それを見ながら参加者同士会話をして、

自分の新しい肩書きを考えてみるという流れです。

書き込む質問項目も「好きな食べ物」から始まり、

「他人によく頼まれること」「これからやってみたいこと」など

30近くありました。

自分のことなのに改めて問われると考え込んでしまうこともあり、

なかなか難しかったです。

 

おもしろかったのは、後半それをもとに

一人ずつに焦点を当てて話を聞き合う時間でした。

実は2時間ほどのワークの予定時間が、

お一人の方のお話を聞くだけで時間が相当経ってしまい、

急遽延長してじっくりと行うことになりました。

 

初対面の方のお話を伺うことはもちろんのこと、

知っている方でも意外な一面がわかったりして

どんどん引き込まれて深い時間になっていきました。

 

私は、「他人より少しこだわりがあるなということ」の質問に

「美しいと感じる瞬間」「自分の中だけにある正義感」

と答えたことに自分自身も驚きました。

多分、このことは仕事内容に色濃く繋がっていて、

特に舞台などを作る際には、「美しい」と感じられる時間をどれだけ持てるか、

ということをやっているし、

日常でも自分が美しいと感じられる時間を持つことをとても大切にしています。

「自分の中だけの正義感」とは、ひとつ例にとると、

公私ともに「怒り」の感情が湧いてきた時、

「これは自分だけの正義感に囚われているのでは」

とチェックする一つにもなっています。

そんなこと一つ一つが今の自分を作っている

積み重ねなのだなと改めて認識することができました。

 

 

最後に新しい肩書きをつけて名刺を作成してみたのですが、

自分で自分の肩書きを考えるのはやはり難しく、

それならばともにこの濃い時間を過ごした他者に

自分の名刺を作成してもらおうとなりました。

 

私がつけてもらった肩書きは

「生きているというドラマ」

「ここにあるものすべてをゆさぶる」

「身体波紋探求家」

「ユサブリスト」

というものでした。

 

名刺の形も紙の材質も色もみんな違って曲線のものもあれば、

イラストが付いていたり、

余白がたくさんあるシンプルな白だったりと

同じものは一枚もありませんでした。

 

楽しい時間を過ごすとともに、

自分について深く考えた心地よい時間でした。

 

この時間が過ごせたのはbookaのお二人による

気持ちいい場づくりのおかげでした。

 

またやってみたいです!

 


哀しみと出逢う

 このコラムは、和歌山新報にて毎月連載しているものの中からお伝えしていきます
[2010.7月掲載]

ある時夢を見ました。

「私の哀しみ」というワークショップをやっている夢でした。

そこでは、泣きながら洗濯をしている女性やりんごの皮をむきながらぶつぶつと愚痴を言い続ける女性、部屋中を転げまわって嫌だ、嫌だと叫んでいる女性などあらゆるネガティブなことを思いつくままにやっていて、そこで行っている女性はある時には私であり、またある時にはまったくの他人でした。

そんな暗いことをやっているのに、私は夢の中でとても高揚し、どんどん元気になっていくところで目が覚めました。

起きてからもその時の事を鮮明に覚えていて忘れることができなくなり、後向きな事を、制限かけずに思いのままやり続けると、ワクワクしてくるものなのだ、とそのとき夢に教わりました。

 しかし普段なら「哀しみ」というネガティブな感情にアクセスするワークショップはファシリテーターとして敬遠します。

今回の私のようにやり終わった後に元気になればいいのですが、もっと哀しくなってその感情から抜け出せなくなったらどうしようと考えてしまうからです。

それからしばらく経ちました。

そして、先月、関東で行うワークショップ企画として友人のミュージシャンと共に内容を考えていた時、ふとこの夢のことを思い出しました。
話してみると是非やってみたいと言ってくれて、私も、音楽と一緒なら大丈夫かもしれないと思い、やってみることにしました。

タイトルは「私の哀しみに出逢う」です。
7月の始めに横浜のとある街で行いました。

当日の参加者は学生から大人まで年齢幅は大きく、その生活スタイルも様々なようでした。
いくつかの互いを知る活動を経て、動き、音、言葉の側面で感情を表現する活動を行い、いよいよ最後の「哀しみ」についての活動です。

それまでは個人の表現に焦点を当てていたのですが、最後の活動では2人組みになり、2人が感じる「哀しみ」をオリジナルで創り、表現することにしました。
年齢も生活も違う今日初めて出会った二人が、それまでの人生経験を土台に普遍的な「人の哀しみ」を思い切り表現し終わったとき、参加者全員がすがすがしい顔になっていました。

私は夢の続きを経験しているようで胸がいっぱいになりました。


女性性と出逢う

このコラムは、和歌山新報にて毎月連載しているものの中からお伝えしていきます

ゴールデンウィークに和歌浦で「深くて、やわらかいものに出逢う」というワークショップを1日行いました。

今回はアートセラピーの先生をお迎えしてのコラボ企画です。
企画してくださった方たちも先生も私も女性。

テーマを何にするか考えた時に「女性性」が話題になりました。
社会で働いている時「女性性」を感じることはあるのだろうかという話になりました。

私が20代で働き始めた時、そのことに触れていると仕事が前に進んでいかないような気がして、あまり意識したくありませんでした。

ところが、歳を重ねると共にいやおうなく男性とは違う肉体や感性を持っていることに気づかされることになりました。

私はどんな性を持っていようと、一人の人間の中には「女性性」と「男性性」その二つが存在していると思っています。

しんどくなるのは、そのバランスが崩れているときだね、とまとまり、今回のワークショップの中ではその「女性的な部分」に焦点を当ててみようということになりました。


男性の参加もOKでしたが、結果参加してくださったのは20代後半から80代までの女性の方たちでした。

まずは参加者から「女性性」から連想する言葉を3つ、それぞれ3枚の紙に書いてもらいます。それを一箇所に集めてクジのようにして2枚引くのです。

そして、その紙を持ったまま1時間ほど自由に和歌浦を散策してもらうのですが、歩いている途中に好きなタイミングでその紙を開き、言葉と出逢うのです。

私は、大好きな天満宮へ向かって歩いている時、開いた紙には「祈り」と書かれてあり、その言葉にハッとしました。

神仏に祈る時、お墓に手を合わせる時、わたしの中の何かに祈る時、自然と自分の女性性とアクセスしているのだと気づいたのです。

普段気をつけているようでも、つい他の誰かと比較したり、ステレオタイプな女性の感性
を自分の中に捜し求めて それが無いと思い込んでいるのだとわかりました。

他の参加者もそれぞれの気づきがあった様で散策から戻った頃には皆、本当にいい顔になっていました。

そしてそれをテーマに作品を作成します。

布を使ったり砂浜に直接制作したり、個人の世界をじっくり表現した後、その経験を共有していく私のワークで夕方まで濃密な時間を体験しました。

夜、マリーナシティの花火を皆で見ながら、まるで祝福されたような気持でその一日を終えることができました。【2010.5月掲載】


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